広告はラブレター

No.6 2019年02月23日 01時37分27秒



昔、広告はラブレターだと言った人がいる。
だとしたら、ラブレターを書くのが下手な人は広告も下手ってこと。
だとしたら、想いを伝えるのが苦手な人も広告が下手ってこと。
だとしたら、恋愛そのものが下手な人も広告が下手ってこと。
もしかしたら、ラブレターを書くのは苦手だけど広告だけは上手です、って人もいるかも知れない。
でもきっと、見る人が見たら、薄っぺらいなあと言われるんだろうな。

グッとくるコピーや広告が作れる人は、きっとグッとくるラブレターが書ける人。
グッとくる方法で想いを伝えられる人。
恋愛経験が少なくても、経験人数が少なくても、好きの「深さ」があればいい。
どれくらい相手のことを考えたか。
どれくらい相手のことを想ったか。
相手のことを考えたり、想ったりした「深さ」だけは誰にも負けない。
そんな想いがあれば、いい広告が作れるはず。

だからたぶん、恋をしたことがない人は、本気で誰かを好きになったことがない人は、いい広告は作れないんだろう。

確かに、コピーや広告が難しいのは、それが恋愛に似ているからかも知れない。
結局デザインは人生で、人生はデザインなんだ。

ラブレターという手紙が消えてしまって、デジタルの0と1で作られた絵文字に変わってしまった現代でも、きっとその本質は変わっていないのだと思う。
だからたぶん、広告はきっと、ラブレターなんだろうなあと思う。

ただし、キモいラブレターは嫌われるだけ。
あくまでも、相手が喜んでくれるラブレターである、という条件付き。
だから、難しいのだ(笑)。

デザイナー諸君、どうか、いい恋を。

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クリエイティブな人

No.5 2019年02月17日 01時40分28秒



□何かを創っている。
□他人や社会の価値(又はものさし)ではなく、自分のそれで生きていて、それでも、納得してる社会のルールには普通に従う。
□事実には振り回されず、真実に心を向ける。
□花や器にはこだわらず、そこに花があることの意味を大事にする。
□「見た目の風景」ではなく、「風景の見た目」にこだわる。
□徹底的に考えることと、徹底的に考えないことを切り替えながら、でも決して止まることなく、常に前へ進んでいる。
□自分自身にまつわる物事を複雑化してる張本人は自分自身だと知っている。(難しいことはシンプルに、簡単なことは慎重に)
□何事もシンプルに捉える。でもだからこそ、「奥」を見る(感じる)方法を知っている。
□大事だと「思い込んでいる」ものを切り捨て、自分にとって本当に大事にしなければいけないもの(本質)に集中する。
□自信なんて持たない。(そんなものは最初から存在しないことを知っている)
□今の自分を常に疑う。でも、未来の自分のことは信じてる。
□本能の声が聞ける。
□本能に正しく従う。
□直感を見逃さない。
□直感を大事にする。
□日常と非日常を行き来できる(してる)。
□マーケティングとブランディングを学んでないのに、普通に自然にそれができている。
□愛してる人がいて、でも関係の形態や統計的なデータにはこだわりがない。
□愛してる相手の大切を大切にする。
□太陽にはない色気を、月に感じる。
□光より影が好き。(影を見ている)
□常に自分より強い相手に挑む。勝ち負けはその結果でしかなく、重要視はしない。
□優先事項が独特。
□他人の過去と財布に興味がない。
□できないかもしれない約束をしてしまうが、必ず守る。
□中途半端を何より嫌う。
□生まれ変わりを信じるよりも、今を良くするための努力を惜しまない。
□その人の笑った顔を思い出せる。
□相手によって戦略は変えても、大事な決断を相手に委ねない。
□他人や何かのせいにしない。
□動物的な目をしている。
□特定の宗教はもたないが、信仰心に近い感情がないわけではない。
□時々ちゃんとサボる。
□普通にエロい。
□後を濁さない。
□優しい嘘を言う。
□優しい嘘に、優しく騙されてあげる。
□世の中の全てが美しいなどとは思わない。
□暑がりであり、寒がりである。
□自然は好きだが、そこにこもらない。
□空をよく見る。
□理解者よりも、共犯者を求める。
□自分らしさを取り戻せる「場所」を持っている。
□文化を大事にする。
□人の根っこが優しい。

などなどなど。

挙げたらキリがないけど、今まで出会ってきた人の中で、クリエイティブ(創造的)だなあと感じた人はたいてい、そういう人達だったなあと思う。
そういう人に少しでも近づきたいともがいてきた自分を、どこまで近づけたかを知るために、なんとなーく今、遠くから見つめてみる。

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八十八屋

No.4 2019年02月10日 01時43分23秒



昨日、無事にオープン日を迎えたおにぎりとお米のお店「八十八屋」。
雪が降る極寒の中、多くの方々がご来店くださいました。
スタッフの中にも、慣れている人とそうでない人がいて、お客様にご迷惑をお掛けする場面もありましたが、寒空の下で、早速におにぎりを食べられた方々から聞こえてくる「おいしいー!」の声に勇気づけられました。

八十八屋さんは、お米ひとすじ40年余年、という地元の「長井米生活農場」さんという農家さんが運営されていますが、ショップの運営に関しては全部が初めてのことで、右も左も上も下も何もわからない、だから丸川さん、頼む!と、縁あってこのお話をいただきました。

これまでにも色々なショップの立ち上げをプロデュースさせていただきましたが、毎度新たな発見があり、とても貴重な経験と学びをいただきます。
ちょっとだけデザイン的なお話をさせていただくと、今回のケースにおいてまず最初に考えたのは、「そこにあるべきおにぎり屋」の「正しい風景」を見つけること。
それが見つかれば、仕事の9割はもう済んだようなものです。

どこにでもありそうな、ありきたりなおにぎり屋でもなく、チェーン店的なつまらなさではなく、ただカッコいいだけのおにぎり屋でもなく、今回は、カッコよさとカッコ悪さ(カッコ悪さも大事!)をどの配分で和えれば、ちょうどいいバランスになるのかを時間をかけて考えました。

例えば、オリジナルロゴのスタンプを押しただけのお米のパッケージに、お店の人から、お米の名前を印刷したシールをたくさん持ってるから、それを貼っていいですか?と聞かれ(聞いてくれるだけ本当にありがたい!)、しぶしぶの顔で、いいですよと応じます。
ここがすごく大事で、本当なら、パッケージにちゃんと合うシールでないといけません。
そこに、JAで売られているような、めちゃくちゃかっこ悪いシールを貼られたら台無しです。
でもあえて、しぶしぶ顔で、OKを出します。
ほかにもそういった箇所がいくつもありますが、なぜ、細部まで僕のデザインで統一しないのかと言うと、ひとつは、それがとても「田舎感」を演出してくれる要素であることと、そして、なぜこのデザインなのかの意味を理解してもらうための伏線だから、です。

ところどころバラバラな感じは、田舎のあるある感が満載です(笑)。
そしてもちろん、少しずつ、少しずつ、ちゃんと正しく整えていきます。
そうやって少しずつ統一感が出ていく様子を目の当たりにしていくと、今まで何とも思ってなかった、例えばお米の名前のシールについても、「これ、合ってないよね?」ということにだんだんと自分達で気づけるようになります。

そうならないと、「その土地に根付くお店」、つまりは、「そこにあるべきおにぎり屋」にはなれません。
デザイナーが全部を決めてしまうことの弊害を何度も経験してきたからこそわかることですが、僕がそこでずっとおにぎり屋をやっていくのなら全部を僕が決めてしまえばいいですが、「八十八屋」は八十八屋さんのお店です。
彼ら彼女らが続けていくお店。
「正しい風景」を作っていくのは、そんな彼ら彼女らです。

八十八屋というおにぎり屋さんが、山の、田舎の、飯高の、そこにあるのが当たり前の風景になるには、まだ何年もかかります。
そこにある意味、そこで提供するべき価値、そこにあるべき風景。
少しずつ洗練されていくデザインと、そのスピードとちゃんと同じスピードで成長していくスタッフの方々の物語を紡いでいくためのデザイン。
デザインが、中の人達を置いてきぼりにしないこと。
それが、今回のケースで僕が目指したデザインです。

八十八屋さんのメンバーはみんな真面目で優しい人達でした。
それがもろにおにぎりにあらわれています。
これからもっともっと素敵なお店になっていくはずです。

ぜひとも、大切な人と一緒に、または、大切な誰かを想いながら、食べてみてください。

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日常と非日常

No.3 2019年01月29日 01時45分46秒



デザイナー、特にクリエイティブ・ディレクター的な役割の人は、常にアタマの中で、日常と非日常、そしてアートとビジネスを縦横無尽に自由に行き来できるスキルが必要なんだと思う。

それは何も境界線を曖昧にしろということではなく、日常の中にも美を見出し、非日常を言語化する必要があるからで、どっちかに偏ったアタマでは、優れたアイデアは見つけられない。

「まとも」な人が考えることは、決して「まとも」の域を超えられない。
それが悪いということではなく、様々な問題を解決し、色々な物事を時代に合わせてアップデートしていくためのヒントや答えは、いつだって「まとも」の外側にあるから。

そのためには、本来、誰もが平等に持っているはずの本能や欲望の声をちゃんと聞けるように、心を真っ白にして開いておくこと。
くだらない偏見やつまらないプライドで曇ってしまった窓には、ぼやけた自分の姿しかうつらない。
ノイズだらけのアタマや目では、その向こうにある景色など、決して見れるはずもない。


そういう僕も、日々の業務に追われていると、どうしてもビジネスと日常に偏っていってしまって、アタマがかたくなってしまう。
イライラしたり、必要以上に頑固になったり、体調を崩したり、まあ、ろくなことがない。

日常の中に美を見出せる人は、非日常へも簡単にトリップできる人。
その全部がまるごと、その人の日常だ。


どんな方法でも構わない。
どこへ行くの?
ちょっとそこまで。
ぐらいの感覚で、怖がらずに、あなたが思う非日常へ、トリップしよう。

でも決して、帰り道を忘れないように(笑)。

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あけましておめでとうございます。

No.2 2019年01月14日 01時48分16秒



お正月もバタバタしていて、すっかり新年のご挨拶もできないままでした。
遅くなりましたが、本年も何卒宜しくお願い致します。

さて、今年も目標を色々と考えていました。
毎年、半分も実現することができないままですが、今年も懲りずに目標を考えます。


<01> 僕が主宰している、三重県でクリエイティブ・ディレクターを育てるためのデザインスクール「WIPE ACADEMIA」の門下生を増やす
<02> デザイン教育プロジェクト「デザインド・バイ・チルドレン」の実施校を増やす
<03> ミエノコ第9号を発行する
<04> 新しい雑誌を発行する
<05> 外部のクリエイティブ・ディレクターとしての顧問契約を増やす
<06> 台湾に行く
<07> オリジナルの壁掛時計を商品化する
<08> プロデュースしているパン屋とおにぎり屋を繁盛させる
<09> LGBTの友人を増やす
<10> 母親と旅行に行く
<11> 家と事務所の改装を完成させる
<12> 優秀な営業マンを雇う
<13> 優秀なアシスタントを雇う
<14> 本を100冊以上読む
<15> 仕事環境を改善する
<16> おしゃれに気をつかってみる
<17> おっさんバンドを組む
<18> やさしくなる
<19> もっともっと、本能に忠実に生きる
<20> 痩せる


あいかわらずくだらない目標も多々ありますが、そこはご愛敬。
やっぱり今年も、ほとんど実現できないのでしょうか。
結果は来年のお楽しみです。

皆さまにとって、そして僕にとっても、今年が良い年でありますように。

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ブログを再開しました。

No.1 2019年01月01日 01時50分01秒

ブログをやめてから、もうずいぶん年数が経ちました。
なんとなーくですが、ブログを再開してみることにしました。

内容は、フェイスブックやインスタグラムと同じ場合が多いと思いますが、ここにしか書かないことも書いていこうと思います。

ついつい文章が長くなってしまう悪いクセが抜けませんが、よろしければお付き合いください。

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